眠れない夜は永い

もうこれで最後だと思った瞬間を綴っていきます

人間

今日、私の働いている校舎に突然、子連れの母親がやってきた。

3歳くらいの子を2人連れていて、

道に迷ってしまい、ケータイの充電も切れてしまったからどうしようもなく、我々に助けを求めにやってきたというわけだ。

 

こんな極寒の中、2人の幼児を連れて彷徨うなんて、地獄も同然だろうと、なんとか助ける方法はないかと考えを巡らしたものの、上司が割り込んできてその親子を追い返してしまった。

 

結婚もしてないし、子どもを育てたことのない上司は、きっと藁をもすがる思いで我々を訪ねてきた母親の気持ちなんてわからないから、

平気で追い返すことができるんだろう、と腹が立った。

 

でも、こちらの状況もおかまいなしに、ズカズカと入ってきて、あわよくば地図を調べるか、充電をさせてもらおうと嘆願してきた母親のことも腹が立ってきた。

 

どちらも人間だなあと思った。

 

さらに、どちらにも働きかけのできなかった自分も出来損ないの人間だなあと思った。