眠れない夜は永い

もうこれで最後だと思った瞬間を綴っていきます

夜空はいつでも最高密度の青色だ

3年前にレイトショーで観た「夜空はいつでも最高密度の青色だ」。

 

先週レンタルビデオ屋で借りてきた。

 

3年越しに観たその映画は青かった。

私は青かったな。

 

社会人2年目の私を、

私は可哀想だと思っていた。

だから、世界をきっと嫌いでいいと信じていた。

世の中に、選ばれる者と選ばれない者があるとしたら、私は選ばれないない者だったし、平等と謳ってくる大人ほど不平等に贔屓してることなんて、わかりきっていた。

だから、世界をわかり切った気でいた。

 

そう、私は私自身を都会の空に映った姿でしか、認識していなかった。

だからこそ、この世界において、恋愛なんてものはなく、それは幻想で、みんな幻想に狂ってて、狂ってないと死んでしまう。

だから、私は私自身を殺すことによって、

他者に殺められることなく、

都会の空を浮遊していた。

 

だれか、誰かが私を掬ってくれると、

心のどこかで信じていた。

 

恋愛がしたい。

お金が欲しい。

私を、私だけだと認めてくれる、何かが欲しかった。

そして、その何かは現れると信じていた。

良い子にしてれば、サンタが来ると待つばかり、眠れなくなってしまう子供のように。

 

だから、とても青かったと思う。

心も空も同時に。

 

そんな時代も悪くなかったな。