昨日は祖父の命日だったのに、
一回も思い出さなかった。
今日風呂入ってたら、
急に思い出した。
ちょうど一年前に祖父は死んだ。
寡黙で我儘で、亭主関白で、
おならが臭くて、
コーラが好きで、
正直私にとって好感が持てる部分は一つもなかった。
だけど、亡くなる一週間前は、
よく喋って、
私の仕事のこととか気にしてくれて、
寂しい寂しいと素直に口にしてて、
なんだか人が変わったみたいだな、
と思っていた。
そんな矢先だった。
近い親戚が亡くなるのは、
今回が初めてだった。
肉が焼かれて、粉々になった骨だけが残る。
そんな一連の営みを経験した。
人間って呆気なかった。
忌引きが終わって、
職場の塾の教室で1人、
初めてわんわん泣いたことを
思い出した。