眠れない夜は永い

もうこれで最後だと思った瞬間を綴っていきます

蹴る行為

最近、空中を蹴るのにハマっている。

 

フォームはカッコ悪いと思うが、

思いの丈を込めて、

空中を蹴ると、

何の罪もないものを、

傷つけた背徳感と、

思いっきり蹴ったわりに、

世の中は1ミリたりとも変わっていない、

無力感が、

拮抗し、

私の毎晩の虚無に幅をもたらしてくれるのだ。

 

それは、ある種の勝利。

 

虚無を、それ以上の虚無に替えて、

他を傷つけたつもりで、

だが、何も変わっていないことに、

ただ、快感を覚えるのであった。

 

たいていは、

自分の嫌いな女コレクションから、

一人選抜し、

そいつを想像しながら、

蹴りを纏う。