自分ってどこまでも可愛くないよなあと思う。
それはaikoを聞いた時。
私の周りの女たちはみんな、aikoの歌詞に共感をする。
私も共感している、
フリをする。
aikoを聞いていれば、
誰もが納得する「女」になれるから。
みんなが私を納得してくれるから。
みんなが安心している表情を見ると、
私は安心をする。
「女」になれてよかったと。
でもその快楽は継続せず、
あとで筋肉痛が悪化した時みたいに、
動けなくなる。
「女」という鎧をかぶってしまった自分を後悔する。
実際、あまりよくわからないのだ。
わたしは、
唇を噛まないし、
甘い匂いにも誘われないし、
手には爪の跡も残さない。
わからない。
好きな男を目前にした、
蕩けるような感覚が。
生涯忘れることはないことはないと思う。
私が、筋肉が硬直してしまうほど、
今後aikoを無理して聞く必要性は感じないが、
何はともあれ、
aikoを聞く女は可愛い。
蕩けてふにゃふにゃしていて、
とてつもなく可愛いのだった。