ついこの間、大学受験を終えた弟から私の受験のことを聞かれて嬉しかった。
熱が入っていろいろと語ってしまった。
弟は上京したかったが、
その夢は叶わなかった。
もう一年後に再チャレンジするか、
地元に残るか、
すごく悩んでいるとのこと。
私は地元に残りたい派の人間だったから、
正直東京にこだわる弟の気持ちには、
なれない。
でも、弟の憧れには寄り添っていたい。
弟を魅了した東京を想像する。
東京ってなんでもある。
哀愁も、悔恨も、厭世も、孤独も。
どんな感情だって、抱いてOK。
なにせ、人間が多いから。
いろんな人間のいろんな感情が、蠢いていて、
それを、処理できないままに、
そこに放置されてる。
だから、夜の景色は止むことがない。
夜の景観は、
そこにいていいよ、って言ってくれてる気もするし、
そこにいる意味なんてない、って言ってる気もするから、
だから、
何を信じていいのか、たまにわからなくなり、
自分の感情を確認する。
でも、その感情は既に誰かが抱いたことのある感情だと気づき、絶望をする。
そうやって、絶望を繰り返し生きていく街。
東京。
そんな生活だと、
わたしは窒息死してしまいそうだから、
東京は遠慮しておく。