眠れない夜は永い

もうこれで最後だと思った瞬間を綴っていきます

センターに戦うキミに送る

私は高校時代、県内屈指の公立進学校にいて、国公立大に進学するのが当たりとされていた。

授業もそれに沿ったカリキュラムだったし、「センター舐めんな」「センターでこけるぞ」という文句を毎日呪文のように聞かされた。センター試験半年前には試験前日の未来の自分への手紙を書かされた。

そのあれやこれやのおかげで「センター」って言葉が私の中で肥大化してバケモンみたいに私の精神を苦しめていったんだ。

 

私にも当時行きたい大学はあって、それが国公立だったから、センターを受けないといけなかった。だけど、センター一週間前にはそのバケモンが私の眼前を覆い、文字通り私は身動きが取れなくなった。

 

おかげで結果は散々。

行きたい大学のボーダーには届かなかった。

 

それでも、私は前期も後期もその大学を受験した。受からないことなんて鼻からわかってたし、受かるはずもない大学の二次対策をするなんて側から見ればただの茶番だっただろう。

でも私はその大学が出題する国語の問題が好きだったし、その大学のキャンパスに受験で2回も行けるなんて少し嬉しかった。

だから、3月まで受験先を続けたのだった。

まあでも結果は不合格。

滑り止めで受かっていた私立大学に進学した。

 

センターまでの怒涛はそれを乗り越えたからどうってこともなく、ただただ私の後遺症としてあんときは辛かったなあと思い出す程度に残った。

それがバネになったとか、今後の人生に役立ってるとかそんなんじゃなく、私はその辛かった経験を背負ってただ今も生きてる。

 

そんなんでいいんじゃないだろうか。

人生なんて、生きてれば生きてるだけ何かが人にのしかかって、他人から見たら、なんかのしかかってんのかな、って想像されるだけだし。

それくらいだ。

過去は文字通り過去。

それ以外の何者でもなり得ない。

 

だから明日は安心して受けといで。