眠れない夜は永い

もうこれで最後だと思った瞬間を綴っていきます

悪夢

「毛嫌いしないでよ、私がいなくなったらきみは本当に孤独だよ、相対的な孤独ではなく、孤独を孤独として誰も認めてくれない、そんな世界なんだよ」

 


そう言ってその存在は夢に現れた。

仰向けの私に覆い被さって、

私は今、外部から襲われることの不安に苛まれた。

その存在によって身体が固定されてしまっているから、身動きが取れないのだ。

今ここで、強盗やストーカーに捕まれば途端に殺められてしまうことは確かだった。

薄目を開けても誰もいない。

ピンクのカーテンが外の鉛色と合わさって不気味な紫色に染まっていた。

 


私は今までの不祥事を謝罪した。

誰にかはわからない。

届かない。

苦しいまま、もう一度眠りにつき、朝になるまでの時間を凌ぐしかない。

 


目覚めると首の湿布がジンジンと皮膚の表面を刺激していた。

背中の重みは変わらずそこにいた。